宝石とは『装飾用に供される物質(真珠は別に定める規定による)』(天然石、人工生産物)の中でも、天然石のみを指します。 ですので人工生産物(下記参照)は宝石ではありません。後のトラブルを避ける為にも、ある程度は宝石の定義について知っておきましょう。
天然石とは、人的手段を介さずに自然界で生成された宝石物質(鉱物、岩石および有機物)を言います。ただし、天然宝石には、カット、研磨以外の人的手段が加えられていないもの、および生成後に色、外観の処理がなされたものが含まれる。
つまり元が天然石であれば、人的手段を用いた外観の処理がなされていても天然石という事になります。
ここで言います『外観の処理』の種類に付いては宝石における天然石と人工処理石(中段)にて詳しく解説しています。
何故『宝石』がこのような定義になったのかは宝石における天然石と人工処理石(TOP)にて詳しく解説しています。
人工生産物とは合成石・人造石・模造石の事を言います。これは外観の処理(人工処理)とは全く違うものですのです。外観の処理(人工処理)は天然石に行なわれる処理の事で、人工生産物とは天然石以外の『装飾用に供される物質』の事です。
合成石とは、同種の天然石と殆どあるいは全く同一の化学特性、物質特性、内部構造を有する、一部あるいは全体を人工的に生産した物質の事を言います。(以下合成略) ダイヤモンド・ルビー・サファイア・アレキサンドライト・エメラルド・スピネル・水晶・オパール・ベリル・モアッサナイト・ジンサイト(ジンカイト)などがあります。 【表記例:アレキサンドライト(lab-Created)、シンセティックスピネルなど】
人造石とは、天然には対応物が存在しないが、一定の化学特性、物理特性、内部構造を有し、人工的に生産した物質の事を言います。 YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)、GGG(ガドリニウム・ガリウム・ガーネット)、CZ(キュービック・ジルコニア)、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウムなどがあります。
模造石とは、天然石あるいは合成石の色、外観、質感を模倣したもので、その化学特性、物理特性、内部構造が対応物のそれと、一部あるいはすべて異なるものの事を言います。 ガラス、プラスチック、セラミック、張合せ石、再生・プレス製品などがあります。 【表記例:スワロフスキークリスタル・エメラルドカラーなど】
いわゆる一般的な天然石の認識と誤解されやすい表記をなされているものに関して、多くの質問を頂きましたので、以下にまとめておきます。
この表記がなされていた場合は、よくご確認下さい。例としてダイヤモンドを取り上げていますが、実際にあるとは限りません。各種宝石を当て嵌めてください。
また、宝石によっては製法がない、あるいは製法があってもコスト的に流通していないものもあります。
ショップによってはですが、商品名では天然石を思わせておきながら、商品内容を見てみるとダイヤモンドの横に下記の名称が小さく書いてあったりするだけの場合があります。(といか殆ど)