宝石のカットが担う役割

現在、様々なカットが存在し、かつ進化を遂げています。 カットは宝石の原石を小さくします。しかし、それは宝石の特徴を生かし、そして最も美しく魅せるための素晴らしい技術です。 ダイヤモンドの評価にはカットが含まれますが、これはそれだけカットの果たす役割が大きいためです。 優れたカットは、光の反射を最大限に生かし、時にその宝石を実際のctよりも大きく見せる事すらあります。

カットの種類は豊富にありますが、大別すると二種類に分けることが出来、それらの単体、あるいは複合した物がカット名称となっています。 一つは、ラウンド、ハートなどルースの形状を表す名称です。 そしてもう一つが、ファセットカット(小さな面を多数持つカット)やカボッションカット(曲面)のように、研磨方法を示す名称です。 例えば、オーバルブリリアントは形状オーバル(楕円)・ファセット有で、オーバルカボッションは形状オーバル・ファセット無、という事を示しています。


ラウンドブリリアントカット

20世紀を代表するカットと言われ、最もスタンダードなカット。輝きを最大限に活かす様に、中心から放射線条に計算されたファセットを持つ。 基本的に反射率の高い宝石に施されるカットで、ダイヤモンドの基準(4C)の一つにも入っている唯一のカット方法。


オーバルブリリアントカット

オーバル(楕円型)が特徴のカット。ラウンドブリリアントと並び、最もポピュラーなカットの一つ。 輝きを最大限に活かす事が出来、方向性を持ったデザインジュエリーにも最適なため、人気は高い。 また、宝石によっては、ラウンドよりも原石の歩留まりを向上させる場合もある。


マーキーズ(マーキス)ブリリアントカット

マーキーズ(両端の尖った楕円)が特徴のカット。先端部が細く、ある程度の硬度と耐脆性を持ち合わせた宝石に施されるカット方法。 輝きを活かすブリリアントカットの変種で、宝石を実際のカラットよりも大きく見せる事が出来る。


ペアシェイプカット

ペア(洋梨)の形にカットされた物で、別名ドロップ(雫)カット。 ブリリアントの変種で、マーキーズ同様、ある程度の硬度と耐脆性が必要。方向性が強く、特徴的なデザインジュエリーに用いられる事が多い。


ハートシェイプカット

ハート型にカットされた物で、65面と多くのファセットを持つ。カボッションタイプもある。 最も特徴的なカットの一つで、その姿から「愛」を連想させるため、マリッジリングなどに使用される事も多い。


トリリアントカット

トリリアント(三角形)が特徴のカット。 丸みが無いため、峻厳なイメージを連想させる。 マーキーズほど鋭角にカットされる事は無いため、角はあるものの、そこまで宝石の種類を選ばずにカットする事が出来る。


エメラルドカット

四隅を切り落とされた長方形が特徴のカットで、エメラルドに良く使用された。(エメラルドの結晶形からすると歩留まりが良く、屈折率的にも合っている。) 輝きを活かすというよりも、伝統的スタイルのジュエリーに良く使用されるカット。


スクエアエメラルドカット

スクエア(正方形)が特徴のカットで、他の特徴は上記エメラルドに非常に良く似ている。


バケットカット

バケット(棒状)が特徴のカット。 エメラルドカットと違い、四隅がカットされていない。横から見ると下部がステップ(階段)状になっているため、ステップカットとも呼ばれる。


プリンセスカット

上部から見ると正方形になっており、最近開発されたカット方式である。 非常に計算されたカットで、カラーストーンの場合、四隅に向ってグラデーションが生じ、光の強弱まで楽しむ事が出来る。 また、ラウンド程ではないにせよ、ファセットを多く持つため、反射率の高い宝石にも向いている。


オーバルカボッションカット

オーバル(楕円)が特徴のカットで、ファセットを持たないため衝撃に強い。 反射率の低い宝石や、遊色など光りの揺らぎが特徴である宝石に良く使用される。


ファンシーカット

特定の名称を持たない特徴的なカットの総称。 近年、オリジナルデザインジュエリー作成の簡易化によって、益々種類が増えている傾向に有る。


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