トルマリン(Tourmaline)の解説

鉱物名 : トルマリン
和名 : 電気石
処理 : 放射線照射、加熱

トルマリンの特徴

トルマリンとはガーネットと同じく、宝石単体の名称ではなくグループの総称で、10月の誕生石とされている宝石です。 その種類は多く、鉱物学では化学組成で分けられているのに対し、宝石名称では基本的にカラーによって分類されています。 トルマリンのカラーバラエティは、レッド、ピンク、ブルー、グリーン、イエロー、ネオン(グリーン~ブルー)、クロム、イエロー、ゴールデン、バイオレット、カラーレス、ブラック、パーティーカラード、ウォーターメロンなどがあります。 カラー以外の分類として、パライバ、ルベライト、インディゴライトなどもあり、ルベライト、インディゴライトに関しては別名として鑑別書に記載する事が許されています。 パライバという名称に関しては、分析報告書でのみ記載する事が許されています。 ただしこれらパライバ、ルベライト、インディゴライトなどのカテゴリは、カラー範囲が曖昧で、流通・ショップにおいてもしばし混乱がみられ、多種類であるにも関わらず混同されて販売されている事もありますので、注意が必要です。
処理に関しては、各カラーによって違い、放射線照射、加熱などがあります。また、カラーによっては人的手段が施されていないとされるトルマリンもあります。 和名の通り、熱や摩擦、圧力などによって静電気を帯びる性質があり、他にもマイナスイオンを発生すると言われ健康グッズとしても注目されています。


パライバトルマリン
硬度:7

0.5ctの参考相場:
約80000~200000円

カラー:青

画像を見ながら探す

パライバトルマリンは銅とマンガンを多く含有したトルマリンで、ネオンブルー・グリーンが特徴のトルマリンです。 どちらもトルマリンの中では高価で大きなサイズもあまりありません。特にネオンブルーの方はかなり高価となります。 加熱処理によりカラーを明るくされている物がほとんどです。 また、鑑別書にて未処理を証明する事は出来ず、鑑別書にパライバトルマリンという名称を記載する事も禁止されました。分析書には記載可能です。


ルベライト
硬度:7

0.5ctの参考相場:
約6500円

カラー:赤

画像を見ながら探す

ルベライトはレッド~ピンクカラーのトルマリンの中で特に優れたカラーを持つトルマリンです。 以前はカラー範囲・定義共に曖昧で、市場の混乱(あるいは悪用)されていましたが、現在ではAGL・JJAが定めるレッド~ピンクの中でも、更に特定されたカラー範囲に対し、別名としてルベライトと表記する事が認められています。 加熱前のパライバトルマリンに似たカラーをしていますが、含有成分は大きく異なります。 照射処理が施されている物が殆どで、未処理を証明する事は出来ません。


ピンクトルマリン
硬度:7

0.5ctの参考相場:
約5000円

カラー:赤

画像を見ながら探す

ピンクのトルマリンですが、濃いピンクのものは、特定のカラー範囲に含まれていないにも関わらず、ルベライトとして販売している店もありますので注意が必要です。 淡いピンクよりも濃いピンクの方が高価で流通していますが、殆どがルベライトと同じく放射線照射処理による色付けされたもので、鑑別書にて未処理を証明する事は出来ません。 加熱前のパライバトルマリンに似たカラーをしていますが、含有成分は大きく異なります。


インディコライト
硬度:7

0.5ctの参考相場:
約6000円

カラー:青

画像を見ながら探す

青とも緑とも言える複雑なブルーカラーのトルマリンです。 どちらかと言うとブルーに近いですが、ルベライト同様、AGL・JJAが定めるブルー~グリーンの中でも、更に特定されたカラー範囲のトルマリンに対し、別名としてインディゴライトと表記する事は認められています。 処理としては加熱処理があり、鑑別書から未処理を証明する事は出来ません。


グリーントルマリン
硬度:7

0.5ctの参考相場:
約1000円

カラー:緑

画像を見ながら探す

グリーンカラーのトルマリンですが、黄色がかったものが多く完全にグリーンであれば、希少で価格も高額になります。 キャッツアイ効果をもつものもありますが、価格帯はあまり変わりません。 通常、色の改善を目的とした加熱処理を施されており、鑑別書から未処理を証明する事は出来ません。


イエロートルマリン
硬度:7

0.5ctの参考相場:
約3000円

カラー:黄

画像を見ながら探す

イエローカラーのトルマリンです。 褐色がかったものが多いですが、鮮やかなイエローを示すものもあります。 また、イエロートルマリンに関しては、化学組成でも2つのタイプに分類されており、通常、加熱処理を施されているとされるタイプと、現時点では人的手段が存在しないタイプがあります。 鑑別書にて確認することをお奨めします。


クロムトルマリン
硬度:7

0.5ctの参考相場:
約6000円

カラー:緑

画像を見ながら探す

グリーントルマリンのグリーンが鉄に起因しているのに対し、こちらはクロムに起因しています。 その為、同じクロムに起因したグリーンの宝石エメラルド等に似た色を示しますが、クロムに起因していなくても濃いグリーンのものはクロムトルマリンとして流通している場合もあり、注意が必要です。 現時点では、人的手段が施されていないとされる宝石です。


ウォーターメロン
硬度:7

0.5ctの参考相場:
不明

カラー:その他

画像を見ながら探す

非常にユニークな宝石で、ウォーターメロントルマリンと言う名称も正式に認められています。 基本的に緑と赤のバイカラーなのですが、中でも特に輪切りにした西瓜のようなトルマリンの事を言います。 ただし、単なる緑と赤のバイカラートルマリンの事もウォーターメロンとして販売されている事もあります。 現時点では、人的手段が施されていないとされる宝石です。


バイカラートルマリン
硬度:7

0.5ctの参考相場:
約3000円

カラー:その他

画像を見ながら探す

バイカラータイプのトルマリンです。 トルマリンのバイカラーと言えば、緑と赤のバイカラーが多いのですが、中には緑と青、赤と青のようなバイカラーもあります。 現時点では、人的手段が施されていないとされる宝石です。




各種宝石検索
宝石名称検索
宝石カラー検索
宝石相場検索
誕生石検索
宝石基礎知識
宝石各種定義
天然と人工処理
専門用語解説
カットの種類
適正価格とは
資産価値とは
購入時の注意点
宝石ジュエリー雑学
各種ランキング
宝石関連書籍
お手入れ・宝石箱
応募作品紹介
写メ投稿掲示板
宝石ショップリンク
宝石販売ショップ
宝石加工リンク