鉱物名 : ダイヤモンド
和名 : 金剛石
処理 : 高温高圧(HPHT)プロセス/コーティング/ペインティング/放射線照射/含浸/レーザードリリング/加熱
ダイヤモンドは言わずと知れた宝石の王様で、宝石に必要な硬度、美しさ、希少性の全てを高い次元で持っています。
高い分散率を誇り、美しいファイアを見る事が出来ます。
硬度10と自然界で産出する最も硬い物質ですが、あくまで引っかきや摩擦に対する硬度であり割れや欠けにはさほど強くありません。
また油との吸着性が強いため、汚さないためにも直接触ったりしない方が良いです。
カラーバラエティはカラーレス、ブルー、イエロー、ピンク、ブラウン、ブラックなど様々あります。
五大宝石の一つで4月の誕生石で、逸話も多く残っています。
品質を表す際に4C(Carat=重さ、Cut=カット、Color=色、Clarity=透明度)という国際基準がありますが、これはあくまでもラウンドブリリアンカット(カットの種類参照)されたダイヤモンドに対する評価です。
処理に関しては実に様々な種類があり、各カラーによって違います。
これらの評価は、他の宝石とは違い鑑定書によって評価されます。
また、処理に関してですが、各処理の内、高温高圧(HPHT)プロセス、放射線照射に関しては色の起源が判定不能、及びより高度な分析を要する事があります。
ダイヤモンドは内包する窒素の量に応じてⅠ型とⅡ型に分かれており、さらにそれぞれaとbに分かれます。
産出量は圧倒的にⅠ型が多く、Ⅱ型は稀です。またⅡ型の中でもbタイプは更に稀で、ダイヤモンド全体の産出量の1/1000000と言われています。
無色のものはⅠ型aタイプ、イエロー・グリーンはⅠ型bタイプ、ピンクダイヤモンドはⅡ型aタイプ、ブルーダイヤモンドはⅡ型bタイプとなっています。
各処理によりカラーを改変する場合、それぞれに対応したタイプのダイヤモンドを処理する必要があります。
ダイヤモンド | |
硬度:10 0.5ctの参考相場: 約350000円 カラー:無色 画像を見ながら探す |
少しくすんだものや白っぽくなっているものも通常のダイヤモンド(カラーレス)に含まれます。 現在、様々なカットのものがありブリリアンカット以外のものは明確なカットの基準がありません。 高品質になればなるほど大きなサイズは流通していません。 また購入の際に価格に迷ったときは、ダイヤモンドの価格表(アスキングプライス Asking price)を参考にしてください。 処理としては、上記の内、加熱以外の全てがあります。
イエローダイヤモンド | |
硬度:10 0.5ctの参考相場: 約100000円 カラー:黄 画像を見ながら探す |
ダイヤモンドの中では安価な部類に入ります。
普通の淡い黄色ではなく、目の覚めるようなイエロー(カナリーイエロー)ダイヤモンドは高価になります。
品質が高いものは中々ありませんが、無色とは違い比べ大きめのサイズのものも流通しています。
処理としては、上記の内、加熱以外の全てがあります。
ピンクダイヤモンド | |
硬度:10 0.5ctの参考相場: 約400000~150万円 カラー:赤 画像を見ながら探す |
ピンクダイヤモンドはどういったピンクかで価格が大幅に変わります。 ファンシーピンク以上のクラスになると、無色のダイヤモンドを遥かに凌駕します。 それに対し、無色に近いピンクダイヤモンドは通常のダイヤモンドと同程度となっています。 大きいサイズは流通しておらず、無色のダイヤモンドより希少性は高いです。 処理は、高温高圧(HPHT)プロセス処理が最も多いです。
グリーンダイヤモンド | |
硬度:10 0.5ctの参考相場: 約70000円 カラー:緑 画像を見ながら探す |
グリーンカラーのダイヤモンドですが、通常のダイヤモンドに比べると安価になります。 一般的に、放射線(処理・自然問わず)により、グリーンカラーになると言われています。 処理としては、上記の内、加熱以外の全てがあります。
ブルーダイヤモンド | |
硬度:10 0.5ctの参考相場: 約400000~200万円 カラー:青 画像を見ながら探す |
ブルーカラーのダイヤモンドで、価格の幅が広いです。 ただし、ブルーダイヤモンドの場合、カラーよりも被処理か未処理かが重要視されます。 未処理のブルーダイヤモンドは、とても希少性が高く、もっとも高価な宝石になり得ます。 対して、処理によりブルーとなったブルーダイヤモンドは通常のダイヤモンドと同程度の価格となります。 処理は、高温高圧(HPHT)プロセス処理が最も多いです。
ブラックダイヤモンド | |
硬度:10 0.5ctの参考相場: 約7000円 カラー:その他 画像を見ながら探す |
ブラックカラーのダイヤモンドで、もっとも安価なダイヤモンドとなっています。 通常では売り物にならないようなダイヤモンドを加熱処理(稀に照射処理)によって、一部をグラファイト(ダイヤモンドの同素体で石墨・黒鉛と呼ばれる物)化させる事で、黒く見える様になります。 未処理の物もありますが、特に価格に差はありません。