鉱物名 ： ガーネット
和名 ： ざくろ石
処理　：　特に無し

ガーネットの語源はラテン語でザクロの意味を持ち、１月の誕生石となっています。 ざくろ色が多く一般的ですが、多くのカラーがあり、ブルー以外はほぼ全てカラーあります。
また、ガーネットとは単体の名称ではなく化学組成の類似した宝石群のグループ名です。 流通においてはカラーを冠とした○○ガーネットや、宝石学上の名称が使われています。 宝石学上の名称はアルマンディン、ロードライト、パイロープ、スペサルティン、グロッシュラー、ヘソナイト、ハイドロ・グロッシュラー、アンドラダイト、デマントイドなどを冠とした○○ガーネットと呼ばれます。 （アルマンディン、パイロープ、グロッシュラー、アンドラダイトという名称ではあまり流通していません。）
他にも２種の中間タイプや混和したタイプもありますし、カラーチェンジ、スター、キャッツアイと様々な種類があります。 下記には代表的なガーネットを載せています。

ガーネットの中でも最高級のガーネットです。グリーンガーネット（ツァボライト）と似ていますが化学組成グループの違う別物です。 ダイヤモンドを凌ぐ分散率を誇っているため、ファイアがとても美しい宝石です。 また特徴的なインクルージョンを持っており（繊維状結晶が馬の尾の形をした通称ホーステールインクルージョン）、それが顕著であれば価値が上がると言われています。

青は無いと言われるガーネットの中では最も青に近いカラーがあるガーネットです。 また殆どの場合、インクルージョンが含まれています。 青、赤、黄（淡いブラウン）系のカラーがあります。
3ctを越えると急激に希少性が増し、それに応じて価格も上がります。

スペサルティンガーネットで、スペサタイトと呼ばれる事があります。 化学組成による分類で、カラーバリエーションは主にオレンジ～オレンジ・レッドですが、一部のオレンジガーネットはマンダリンガーネット（取引名）として流通しています。

スペサルティン（スペサタイト）ガーネットの中でも、オレンジカラーが強いガーネットが特にマンダリンガーネットと呼ばれます。 ただし、スペサルティンガーネット自体がオレンジ～オレンジ・レッドカラーの宝石ですので、たんにスペサルティンガーネットとして流通している事もあります。 特にオレンジが強いものに対してのみ、マンダリンガーネットと言う事が多いです。

ヘソナイトガーネットのカラーバリエーションは、鑑別書上ではイエロー～オレンジですが、ほぼ赤に近いものもあります。 また、そちらの方が価値が高く、逆にシャンパンカラーなどはあまり流通していません。

特にグロッシェラーに多く、中でもグリーンカラーのガーネットで、別名ツァボライトガーネットとも言います。 この場合、正式にはグリーングロッシェラーガーネットとなります。
同じグリーン系ガーネットのデマントイドガーネットよりも安価ですので、間違いには注意してください。 しかし、それでもガーネットの中では高価な部類に入ります。

ロードライトガーネットは赤～紫カラーをしたガーネットで、紫に近いものはパープルガーネットとして流通する事もあります。
他のガーネットに比べると安価ですが、硬度が高く装飾品やその一部に使用される事が多いです。

マリガーネットは淡い緑～淡い黄色のガーネットで、グロッシュラーとアンドラダイトガーネットの混合タイプとなります。 アンドラダイトが強いとブラウン系の褐色が強くなります。
マリで産出されるためマリガーネットと言いますが、ガイドラインでは禁止されています。 原石からの歩留まりが悪く、大きなサイズは希少性が高くなっています。

スターの模様が見えるガーネットですが、はっきりとしたスターが見えるものは稀です。
全体的に安価で、大きいサイズのものも豊富にあります。