鉱物名 : コランダム
和名 : 青玉
処理 : 加熱、充填、オイル、鉛ガラス、その他
サファイアは鉱物コランダムの内、赤(ルビー)以外の色をしているものの事です。
ダイヤモンドに次ぐ硬度を持ち、熱、酸にも強い事から宝石としての安定性は高いと言えます。
多種のカラーおよび効果を持つ宝石で、それらはカラーを冠とした○○サファイヤや、それぞれの効果名+サファイアと呼び、9月の誕生石で、5大宝石の一つでもあります。
カラーバラエティは、ブルー、イエロー、ピンク(一部パパラチャ)、オレンジ、グリーン、カラーレスなどで、他にもスター効果などもあります。
また多くの処理方法を持つ宝石で、特に加熱処理が有名となっています。加熱処理の中でも、通常の加熱処理の他に、Be(ベリリウム)などの元素をるつぼに入れた状態で加熱処理を行なう、いわゆる拡散加熱処理が行なわれている事も多いです。
処理に関しては全てのカラーに対し、加熱(拡散含む)・充填・オイル・鉛ガラスがあり、スタータイプに関しては加熱拡散処理があります。
各処理ともに鑑別機関にて鑑別可能ですが、一部の処理については高度な鑑別が必要となります。
全ての鑑別機関が当該検査を行えるわけでは有りませんので、当該検査を鑑別機関に依頼しましょう。
サファイア | |
硬度:9 0.5ctの参考相場: 約5000円 カラー:青 画像を見ながら探す |
サファイアの和名の通り、最も一般的なブルーのサファイアです。
ベリリウム拡散処理が問題になりましたが、現在では鑑別可能となっています。
加熱処理をされていない場合の鑑別表記は『過熱の痕跡は認められません。』となっています。
どのカラーも被処理か無処理かで価格が大きく変わりますが、ブルーカラーが最も大きく変わります。
それだけ無処理は珍しい事になります。
スターサファイア | |
硬度:9 0.5ctの参考相場: 約2000円 カラー:その他 画像を見ながら探す |
スター効果のみられるサファイアです。 様々なカラーのサファイアでこの効果が見られます。 また、処理としてはブルー・スターサファイアに拡散加熱処理があります。 鑑別書表記は『外部からの元素の拡散加熱処理による人為的なアステリズムを認む』です。 大きなサイズもありますが、15ct以上になると急激に価格が上がります。
パパラチャサファイア | |
硬度:9 0.5ctの参考相場: 約100000円 カラー:赤 画像を見ながら探す |
パパラチャ(蓮の花)の様に、ピンクとオレンジの中間のような色をしたサファイアです。 とても希少で価値はとても高く、大きなサイズも流通していませんでした。 ですが、カラーの厳密な範囲がない上に、加熱処理によってパパラチャカラーにしたものも多く出回ったため、AGLとJJAによって色の範囲が決定されると同時に、パパラチャサファイアはあくまでも別名表記に留める事になりました。 加熱処理は鑑別可能です。
ピンクサファイア | |
硬度:9 0.5ctの参考相場: 約15000円 カラー:赤 画像を見ながら探す |
ピンク色をしたサファイアです。 それ自体が美しい色なのですが、より高価で希少性の有るパパラチャサファイヤにするための加熱処理が行なわれる事もありました。 近年、パパラチャサファイアに対する加熱処理の認識が広まり、そのような事は少なくなってきました。 処理については鑑別書で分かりますので、確認をお奨めします。
イエローサファイア | |
硬度:9 0.5ctの参考相場: 約3000円 カラー:黄 画像を見ながら探す |
イエローカラーのサファイアで、中でもゴールデンカラーのものはゴールデンサファイアと呼ばれています。
ブラウン系もあります。
加熱処理をはじめ、各種処理されたものが多く流通していますが、鑑別書にて確認可能となっています。
オレンジサファイア | |
硬度:9 0.5ctの参考相場: 約12000円 カラー:オレンジ 画像を見ながら探す |
オレンジカラーのサファイアで、鮮やかな蛍光タイプのオレンジであればレディッシュオレンジサファイアと呼ばれる事もあります。
レディッシュは一見するとルビーのような深い輝きを持っているものがあります。
加熱処理をはじめ、各種処理されたものが多く流通していますが、鑑別書にて確認可能となっています。
バイオレットサファイア | |
硬度:9 0.5ctの参考相場: 約15000円 カラー:紫 画像を見ながら探す |
バイオレットカラーのサファイアで、パープルサファイアと呼ばれる事もあります。
加熱処理をはじめ、各種処理されたものが多く流通していますが、鑑別書にて確認可能となっています。
カラーレスサファイア | |
硬度:9 0.5ctの参考相場: 約4000円 カラー:無色 画像を見ながら探す |
カラーレスタイプのサファイアです。ホワイトサファイアと呼ばれる事があります。 合成カラーレスサファイアが、ダイヤモンドのイミテーションとして使われた事も有りました。 (当然、鑑別は可能です。)